土地活用の羅針盤・賃貸シュミレーション
土地活用企画を検討する際に重要な役割を果たすのが、土地活用のシュミレーションです。
土地活用後、賃貸物件建築後の20年、30年の賃貸収入や諸経費等をシュミレーションするためのものです。
これらは通常1年間の単位で収入と支出を明確にして、賃貸経営を予測するための指針となるものです。
通常、建築するゼネコンやハウスメーカー等の依頼先、窓口先のコンサルタント等が作成し、資金借入時から必要になるのが普通です。
さて、この賃貸経営シュミレーションが土地活用を図り、賃貸物件を建てるためのものとして作成されたら、どうします。
土地活用のための賃貸経営シュミレーションの裏側
まず、賃貸経営シュミレーション表について、その正確性をチェックするためのポイントをみてみましょう。
見るのは、収入と支出!
まず、収入!
賃料収入・共益費、管理費・敷金・礼金が実際に周辺の相場とかけ離れていないでしょうか?
この数字がそもそも違うと賃貸経営の根本が異なってきます。
相場との乖離をチェックしたら、賃料の長期間に及ぶ変動率はどのように推移しているか確認しましょう。
シュミレーションはおよそ20年〜30年分ありますので、その間の賃料変動率がどのように推移しているか?下落率や上昇率を確認してみましょう!また築年数が経過した後の賃料水準も検討してみましょう!
さて、次に支出です。
諸経費の項目はどうでしょうか?説明を受けて納得いくものでしょうか?
更にそれらの諸経費には退去時の原状回復費用や大規模修繕の為の積立金等は掲載されていますか?
詳細に算出することは難しい場合、売上・収入は少なめに、費用・支出は多めに計上されていますか?
その位、慎重なものでないとあぶないですよ!
収支シュミレーションだけでなくキャッシュフローは出てますか?
収入から支出を差し引き収益として計算したシュミレーション!これを見て予想賃料や変動率に違和感なく出来上がっているでしょうか?また、支出はどうですか?諸経費の見積もりの根拠は?積み上げた数字に説得力はありますか?
さて、そこまで出たら、次は実際にローンの返済額をその数字から差し引いてみましょう。
単純な収益とキャッシュフローは若干異なります。
支出とした項目には減価償却があり、これは実際の支出を伴うものではないですが、経費として計上します。
更に活用の為のローンについても金利分は経費計上できますが、元本返済は経費に計上できません。
従って、収益と実際のキャッシュには差が出てきます。
この差が、きちんとなってないと、「勘定合って銭足らず」となることがあり得るのです。
勘定はもちろんあってないと困りますが、賃貸経営上はこのキャッシュフローがある程度余力があるとする状況でないと厳しい局面がやってきます。
で、これらのシュミレーションを賃貸物件を建築したい、施工したいとする側の提示したものである場合、どの程度、信頼しますか?
土地活用と言いながら、「勘定合って銭足らず」になると、非常に大きな荷物を背負うことになります。
活用期間は20年、30年以上であれば非常に大変になります。
十分に検討しましょう。
また、私は、土地活用のための請負契約や業務委託契約を締結する前に、土地活用のセカンドオピニオンを勧めます。
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